LeDシリーズでは初めてのナイロン弦ギター製作です。
主にラテン系の音楽を演奏されるので、オーナー様からお預かりしている胴裏材とネック材に合う表板を選んできました。
20年位前に30年位前の材という事で仕入てストックしていた杉の表板です。
鳴りは乾いた感じで立上りの反応が良く甘く下から上まで太く鳴る予感です。
杢目がすっと通って見るからにいい材です。
フィギャードアフリカンマホガニーの裏材と胴材
フィギャードアフリカンマホガニーの杢目の美しさは素晴らしいとしか言えないぐらい美しい。
杢目が「ハ」の字になっているが、「平行」杢目の方が癖のない響きがあるように思われるので平行にするか?「ハ」の字にするか?
再検討!!
平行杢目にする場合は右側の斜めの線でカットする。
ネック切り出し方
ネックは伝統製法のネームプレート右上の斜めの線(仮)でカットし木目が平行にならないように接合。
ネックプレート右側・一本竿にすると木目が平行になるので伝統製法より強度が低くなる。
Gotoh製の黒ノブ糸巻き
ほぼ材料が決まったので,各材の加工調整を行っていきます。
梅雨時期までには,材の加工調整を行い梅雨時期後から製作に進みます。
数か月後また報告致します。
2021年4月
Leadman 今西
630㎜のナイロン弦ギター オーナー様からお預かりしているフィギャードアフリカンマホガニーにラテン系の演奏に合う杉の表甲です。
LeDシリーズでは初のナイロン弦ギター製作です。
今回は胴材がすべてマホガニーであったりデザインを中世のイメージを施すギターなど初めての取り組み3連発です。
次は2ケ月先ぐらいにご報告する予定です。
2021年7月吉日
Leadman 今西
ロゼットのライニングの埋め込み接着後、中央の溝に金太郎飴のように切った木製モザイクを埋め込んでいきます。
エンドブロックの接着、ジャバラの接着中になります。
それぞれバック材の中央に補強材をGOバーで接着しています。
バックへ力木をGOバーで接着。
2021年10月22日
梅雨明けから作業を行い表甲・裏甲・胴ができあがり久しく工房へ行く。
今回製作はボディーと横板が3本ともマホガニー材で、1本はLeDシリーズでは初めてのナイロン弦ギターです。
小林 大作氏のサイン
オーナー様はLeDシリーズ4本目の特注品で杉のトップとフィギャードアフリカンマホガニーサイドバックでナイロン弦ギターの製作です。ラテン系音楽にマッチするように製作します。
アコースティックギターとナイロン弦ギターのブレーシングは弦の力が違うので形も全く別になります。
ナイロン弦ギター用ブレーシングでアコースティックギターとは全く別物です。
ラテン系に似合うロゼッタ
ナイロン弦の音を感じれる杉の表甲です。
綺麗に削り上げられたブレーシングです。
鳴りを良くするために幅を狭く強度を保つために高さを高くしています。
杢目が非常に美しく鳴りの良いフィギャードアフリカンマホガニー。木目がホンマに綺麗!
どの角度から見ても美しく存在感のある材です。
ボディーとネック材です。
(このような柾目の綺麗なネック材は非常に珍しく貴重なので2本の棹より最高級の1本棹がお勧めなのでオーナー様に相談し1本棹に決定)
数時間後1本棹完成。
最高級の材で作るナイロン弦ギター完成が非常に楽しみです。
2021年10月 今西
スパニッシュヒルジョイントのネックとヒールは切れ目のない一体型です。
ナイロンギターのネックとボディの接合方法は伝統工法のスペイン式のスパニッシュヒルジョイントになります。
バックの板を接着する胴組み前です。
完成の姿に近づきました。
これからナット・サドルなど細かい部分の製作を行い最適な調整を行い最も良い状態にします。
完成まで今しばらくお待ちください。
オーナー様から持ち込まれた最高級の胴材キューバンマホガニーとネック材のホンジュラスマホガニーを使い、LeDシリーズでは初めてのナイロン弦ギターが完成いたしました。
ラテン系音楽を奏でるので表板に杉を使い、軽やかさのある音に仕上がりました。鳴りは出来上がってすぐですが、胴の響きが振動で伝わり弾けば弾くほど鳴りも益々すごくなります。
PS:ケース付きでお渡ししましたがケース付きの写真を撮り忘れました。
2022年1月 Leadman 今西